『ケイコ 目を澄ませて』鑑賞
ずいぶん久しぶりになってしまったブログ…。
私は出演とかはしばらくないのですが(舞台出たいな)、本読みやったり、ワークショップなど出ながらのびのび生きてます(* ॑꒳ ॑*)
先日観た映画がとても良くて。
良かったんだけど、何が良かったのか、刺さったのか、とか全然すぐに言語化できなくて笑
せっかく観た後すぐに人と語り合う機会あったのに全然語れなかった…
ので!ブログに綴ろうと思います☻
(ということでちょっとネタバレありです)
『ケイコ 目を澄ませて』
監督:三宅唱
主演:岸井ゆきの(ケイコ役)
テアトル新宿で観たらコラボドリンクも売ってました🥤
聴覚障害で、両耳が聞こえない中プロボクサーとして生きるケイコの物語。
実在の小笠原恵子さんをモデルに三宅唱さんが生み出したお話みたいです。
読みにくいかもしれませんが、思ったことを徒然と書かせていただきますm(_ _)m
まずは、音の話から。
環境音が大きい!!
なんだろう、普通の映画だとカットしたり小さく流すような電車の音や街の雑音、他の人の会話など、リアルな大きさだなと思いました。
でもその後、同じ場面をケイコ目線で振り返る時があって。
その時、そういう音が聞こえないことで世界がまた違った景色に見えたな…そうかこれがケイコの生きている世界か…と思いました。
また、ケイコは日常生活で、音によるサインを別のものに変換させて暮らしているのも印象的。
目覚ましのアラームを扇風機と連動させたり、チャイムが鳴るとぴかぴかとフラッシュみたいに光るものをセットしたり。
このシーンは、なるほどなぁ、と勉強?になるような気分で観てました。
ただ、外ではそういかない場面もあって。
コンビニで買い物する時とか、店員とコミュニケーションうまく取れなかったり(カード持ってますか、などが聞こえないから)。でも今までの経験から袋のこと聞かれてるのかなってマイバッグ取り出して見せたりして、意思疎通を図ろうとしている。
そうやって事なきを得たりするけど、店員からしたら話聞かない客、と思ってしまうんだろうな。言葉が通じない、とわかっているのはケイコ側だけだから。
通じないと分かってる方が頑張って、そうじゃない側は受け取るだけ、なんなら相手の頑張りにすら気づかないというのは、何だかなぁと思いました。
耳聞こえないとか、そういうのなくてもこういうことあるよなっていうのもちょっと思った。
外の世界は音聞こえて当たり前、で成り立っているところあるんだなと痛感しました。
でもケイコは聴覚障害のことを悲観するでもなく、それを言い訳にするでもなく、淡々と向かい合って生きている。好きなことをやっている。
だからこそ、なんだろう、
「音が聞こえない中、ハンディがある中すごいよ!」
っていう思いよりも(いやもちろんそれは思うけど)
「プロボクサーとして生きている人も、葛藤したり、気持ちが離れたり、でもちょっとしたことでやる気取り戻したりするんだ。わかる、わかるその感じ…お互い頑張ろう…私も頑張るよ…!」
って感想の方が私は大きかったです。
ほとんどケイコは喋らないんだけど、そういう心情の機微が演技から、表情から痛いほど伝わって。
それが本当にすごい!!!!
岸井ゆきのさんすごい!!!!!!
ってなりました(語彙力皆無ですみません…)
しかも、ケイコはボクシングだけでなくホテルの清掃員としても働いていて。
全然レベルは違うけど、こんなケイコみたくすごくないけども、好きなことと、お金稼ぐための仕事を両立しているところに共感して、時折ぐぁぁってダメージ受けてました(良い意味で!)笑
特に私は、母からの言葉と、ライバルからの言葉、それに動かされるケイコの姿がとても刺さりました…。
あと監督っ…!
これ以上書くと本格的にネタバレしすぎでしょ、となりそうなのでこれくらいで。
ドキュメンタリーのように淡々とすぎていくけど、心が「ここで!?」ってとこで揺さぶられる、素敵な映画でした。
興味あったら是非観てみてください〜🙌